人権
当社は国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」を適用し、その延長線として、事業及びサプライチェーンにおける人権の尊重に全力を尽くしています。
人権の尊重
サプライヤーには、世界人権宣言に述べられているように、他者の基本的人権を尊重した事業を行うことが期待されます。これには、自社の従業員やサブサプライヤーの従業員等が含まれます(ただし、これに限りません)。
サプライヤーは、自社の活動や事業関係に関連した、人権への潜在的又は実在のマイナスの影響の特定に努めなければなりません。
自社の展開する事業が決して人権侵害につながらないように計らい、自社の活動や事業関係が人権に直接もたらすマイナスの影響を是正するための、適切な措置を講じなければなりません。
当社はサプライヤーに対し、自社の従業員に関して(少なくとも)次の要請を満たすことを求めます。
平等及び差別の禁止
サプライヤーは、すべての従業員に平等な機会を与え、公平に取り扱わなければなりません。
これには次のことが含まれます。
- 性的、言語的、非言語的又は身体的な性質であるかを問わず、あらゆる形式のハラスメントやいじめを職場から撤廃するよう取り組むこと
- すべての従業員に尊厳と敬意をもって接し、多様性とインクルージョンを推進し、いかなる形態であれ、法に反する差別を行わないこと
差別には、従業員の雇用、能力開発、昇進又は退職に関する判断に、人種、民族性、肌の色、性別、年齢、障害、性的指向、性同一性、性別適合、階級、宗教、政治的立場、婚姻状況、妊娠、組合への所属又は法により保護されているその他の特性を影響させることを含みます(ただし、これに限りません)。
安全衛生の保護
サプライヤーは、安全で衛生的な労働環境を提供するとともに、これを維持しなければなりません。
これには、具体的には次のことが含まれます(ただし、これに限りません)。
- 職場の安全衛生上の危険性や関連するリスクの特定及び対処に向けた手順を採用し、安全な職場慣行を実践すること
- 職場や施設に適した火災リスク評価を行い、火災安全計画及び適切な火災予防・緊急避難のシステム・手順を実施すること
- 業務上の傷病防止策として(該当する場合には)適切な個人用防護具を提供すること
- 可燃性物質等の健康又は環境に有害な物質の安全な取扱い、保管、移転及び廃棄のための適切な管理措置を(該当する場合は)実施すること
- 定期的に適切な訓練・情報を提供し、従業員が自身の業務に関連する安全衛生リスクや手順を認識しておくようにすること
- 住居を提供している場合は、衛生・安全を確保するとともに、許容されうる基本的な生活環境水準と、従業員のニーズを満たすようにすること
結社の自由の尊重
サプライヤーは、すべての従業員が(適用法令に基づき)結社の自由や団体交渉に対する権利を行使できるようにしなければなりません。
これには、労働組合又は従業員代表者を自らの代理人とする権利が含まれます。かかる代理は差別されることなく、その職場における活動を、法、規則、優越する労使関係と労働慣行及び合意した会社の手続きの枠組みの中で実施することができなければなりません。
公正な賃金及び福利厚生
サプライヤーは、公正な賃金と福利厚生を提供しなければなりません。
少なくとも、適用される最低賃金等に関する法令又は団体協約を遵守しなければなりません。
児童労働の禁止
児童労働のない経営を徹底しなければなりません。
具体的には、次の国際労働機関の指針に従ってください。
- 危険とみなされる作業又は子どもの健康、安全若しくは道徳を損なう可能性がある作業は、18歳未満(より厳格な場合には16歳未満)の子どもに行わせてはなりません。
- 就労の最低年齢は、法律で定められた義務教育を修了する年齢未満であってはならず、いかなる場合でも15歳以上でなければなりません。
現地の法令に則している場合は、13歳から15歳の児童が軽作業を行うことは可能です。ただし、その仕事が当該児童の教育や職業訓練を妨げないこと、あるいは当該児童の健康や発達を害する可能性のある活動(機械設備の操作、農薬を扱う作業等)を一切含んでいないことを条件とします。当社はまた、監督当局が承認した研修や実習も例外として認めています。
「現代の奴隷制度」の禁止
サプライヤーは、事業において「現代の奴隷制度」や労働の搾取が一切行われないようにしなければなりません。
これには奴隷制、奴隷状態、強制労働、拘束労働、不随意の労働、人身売買又は違法な移民労働が含まれます。
そのため、サプライヤー及びその代理人・労働あっせん者は、従業員に次のことを求めてはなりません。
- 採用料の支払、ローンを組ませること、不当なサービス料や預け金の支払
- 身分証明書、パスポート又は許可証の原本を手渡すこと
国内法又は雇用手順で身分証明書の使用が求められている場合は、サプライヤーは法律に従って厳密に使用しなければなりません。セキュリティ又は保管上の理由で身分証明書を保持又は保存する場合には、従業員の書面によるインフォームドコンセントが必要となります。このインフォームドコンセントは真意でなければなりません。また、身分証明書は、従業員が自由にアクセスでき、いつでも制約なしに取り戻せる状態でなければなりません。
紛争鉱物
サプライヤーは、紛争鉱物について責任ある調達を確保しなければなりません。
紛争鉱物には、コバルト、金、タンタル、すず、タングステン(及びこれらが採取される鉱物)が含まれます。これらは紛争地域やリスクの高い地域で産出されており、武装勢力や人権蹂躙に直接的又は間接的に資金や利益をもたらしている可能性があります。当社では、グループに納入される製品や材料にこうした紛争鉱物が含まれている場合、サプライヤーに次のことを求めています。
- 適切なデューデリジェンスの実施に努めること
- 自社のサプライヤーに対し同様のデューデリジェンスの実施を求める等、産出国について合理的な照会を行うこと
- グループに対し(要請がある場合には)、デューデリジェンス及び産出国の照会に関する情報を提供すること
労働時間
サプライヤーは、法律上義務付けられている労働時間の上限等を考慮したうえで、労働時間等に適用されるすべての法令又は団体協約を遵守しなければなりません。
グループの連絡先
- サプライヤーが通常連絡するグループ会社の連絡先
-
調達部門長:
procurement@bat.com -
スピークアップ・チャンネル:
www.bat.com/speakup